猫との共存について語ってみる。
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晴乃輔

Author:晴乃輔
4匹の猫を天国へ旅立たせ、4匹の老猫と今も暮らしている私の猫狂的生活


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いちごちゃん


今朝、イチゴちゃんが天使になった。我が家では一番小さな女の子。華奢を通り越して成長不良かも、というくらい小柄な女の子。食べる量もみんなより少ないし、抱きかかえるのも怖いくらい細い体。でも病気ひとつすることなく・・・。

昨夜、いつもと違う場所にうずくまっていた。帰宅が遅かったから母に尋ねると、夕飯は食べなかったとのこと。朝は食べてたのにな、と思いながら様子を見ていた。なんとなくわかってしまった。

いちご、死んじゃうんだな

夜間専門の病院のことも頭によぎったけど、この小さな身体じゃ動かしただけで死んでしまいそうだった。身体の大きさからしてみんなよりエサが少ないのは仕方ない。小さすぎて、少しずつ衰弱しているのも気付けなかったのか。色々なことが頭に浮かんできたけど、モモの時に比べたら私の心は穏やかだった。黙って見届ける覚悟をしていちごの近くにうずくまった。

午前4時頃、他の猫達も近くでゴロゴロしていたが、次々と起き上がっては北側の窓を凝視する、ということが何度もあった。いちごが身体を伸ばして何度か口をパクパクさせるようになってきて、モモが迎えに来てるのかもしれない、と思った。

それから一時間と少し、早朝5時34分に、それほど苦しむこともなく、最後に小さく両手両足をバタバタさせて、いちごは静かに旅立っていった。

私にはわからないところで何らかの病があったのか、ちゃんとしたことは全くわからない。でも飼い主としては、これが理想の別れだな、と思った。不思議と涙も出なかった。小さな身体の小さな命が消える瞬間、他の猫達と一緒に見送ってあげることが出来た。モモは他の猫達と別れて暮らすことを選び、最期の数日は苦しみと戦いながら旅立って行った。でもイチゴは最期までみんなと一緒だった。全員で看取ることが出来て幸せだった。

突然過ぎたから、というわけでもなく、もちろんこのことを喜んでいるわけでもなく、なのに涙も出ない。不思議だな、と思う。まだ11歳、もう11歳、いちごの場合はどちらかな。あの小さな身体なら11歳という年齢は短くなかったのかな。

モモを見送って、今度はイチゴ。今年の始めは7匹だった我が家の猫達が今は5匹。そういえば天国に行ったスイカ、モモ、イチゴは去勢も不妊もしていない子たちだな。残った子は手術済みだからか、性格もおっとりした子ばかり。暴れん坊のモモ、その後継者だったイチゴ。2匹がいないのは寂しいけど、残った時間をゆったりまったりと過ごしていけたらいいな。





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2007⁄10⁄18 21:00 カテゴリー:フルーティーズ comment(2) trackback(0)
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フルーティーズ誕生の日


ただいま闘病中のモモは出産経験ありなのだ。我が家のフルーティーズはモモの子である。ラグドールはそれほど多い品種ではないのか、出産前から予約が入ったりしていた。いよいよご懐妊、という頃には10件近い予約。

当時お世話になっていた病院で事前に話を聞き、モモが産みやすいように環境を整えていった。猫たちが過ごす部屋には押し入れもなく、どうしたものか?と迷った挙句に私が思いついたのは本棚。本棚の一番下は両開きの戸がついている。戸棚を外せば広さも充分だ。この扉を片方だけ開けっぱなしにしておけばモモが出入りも出来る。

モモは私が用意した産室をとても気に入り、だんだんその中で過ごす時間が長くなってきた。そして今日?明日?という頃にはほとんど丸一日をその中で過ごしていた。

夕飯を食しに来たモモさん、息が上がってる。来た!いよいよなんだ!と私は緊張した。病院の先生から、モモは野性味の強い子だから一人でお産出来る、飼い主は覗いたり手を出したりしないほうが上手く行くと思う、と言われていた。

私は気になった。とても気になった。しかし、モモは本棚に近づくネコにはシャーシャー言ってる。ついには私にまで・・・。そうか、そうだね。一人で出来るんだよね。私は名残惜しかったが自分の寝室にこもった。屋根裏にある私の寝室までモモが、他のネコを追っ払っている声が聞こえてくる。

「大丈夫なのか?ちゃんと産めるのか?」

気になって仕方がなかった。寝る前にもう一度様子を、と思ったが足音を聞いただけですごまれてしまった。

「ごめんなさい。頑張ってください。」

私はそう言って自分の寝室に戻った。なかなか眠れず、モモの様子もちゃんとわからないまま数時間が過ぎた。私はウトウトしていたのだろう。突然聞いたことのない声が耳に入り、目を覚ました。目を開けるとモモが私のベッドの上で何かをくわえてブンブンと振り回している。鳴き声の正体はそれだった。やばい!と思って、私はモモの口から肌色の物体をもぎ取った。子猫だった。モモは興奮状態で、ベッドの上で今まで聞いたことがないような声で鳴き始めた。子猫が心配で私は枕元にあったタオルでその子を包んだ。

タオルの中で鳴いている。今のところ大丈夫そうだ、と思って子猫をタオルに包んだまま下へ降りた。産室にしていた本棚から産箱を取り出し、今度はモモを連れて来ようと、バスタオルを取りに言った。しかし陣痛中にも関わらず、モモはハシゴを駆け下りてきた。

「わかってる。ちゃんといるから。わかってるから。」

私はそんな感じの言葉を何度も言っていた。モモは私が見ている目の前で産箱におさまった。リビングのど真ん中、他のネコ達も回りに集まっている。それでも先程よりは落ち着いている。しかし子猫におっぱいをあげようとはしない。まだ興奮状態だった。念のためにと準備していた猫用のミルクを作ってスポイトで子猫に飲ませた。

「なんとかしてこの子を助けないと。」

私は必死だった。私のベッドからリビングへ落ち着くまでの間に私は目には入れたくないものを見ていた。私の寝室の入り口付近に羊膜に包まれたままの胎児、ハシゴの下にも。そして産箱の置いてあった本棚近くにも。すでに3匹のネコがちゃんと産まれてないことを知っていた。先生に言われた言葉を信じて、極力関わらないようにしてきた自分を恨んだが、なにがなんでもこの一匹だけは助けなくては、とその時は必死だった。

それから数時間、私はリビングの床に座り込んだまま過ごした。モモは産箱から出ようとしなかった。先生から洋猫だから3~4匹でしょう、と言われていた。胎児をレントゲンで確認しますか?と言われたとき、お産へ影響はないのか?と心配になり断ってしまった自分も恨んでいたが、最後の一匹が助かって少しだけほっとしていた。すっかり落ち着きを取り戻したモモは、まだ子猫におっぱいをあげようとはしないが、子猫がそばにいても気にしない様子だった。今のうちに、と私はモモと他の猫達のエサを準備しに台所へ行った。戻ってくるとやはり体力を消耗して腹が減ったのか、モモは産箱を飛び出してきた。モモがいなくなった箱の中を見て私は仰天した。

「ぎょえーーー!」

と声をも出していた。モモがいなくなった箱の中には、小さい肌色の物体がモゴモゴ動いていた。一匹増えている。ほんの5分くらいの間にモモはもう一匹産んだと言うのか?!でも2匹の命が助かって私は嬉しくなった。2匹目をきちんと出産してモモは本当に落ち着き、ちゃんと産箱に戻って2匹におっぱいを与えてくれた。ほっとした。

早朝から騒がしかった我が家に母親が尋ねてきた。出産の経緯を話し、二匹は助かったことをオカンも喜んでいた。

「モモちゃん、えらいねー。お母さんになったんだねー。」

と、オカンがモモの身体を撫でているとモモが起き上がった。お腹にぶら下がっていた子猫たちは放り出されてピーピー言っている。オカンに文句を言われてもモモはお構いなしだ。が、しかし。モモは満足するとちゃんと横たわった・・・かのように見えたが、違った。子猫が増えていた。

「えー?3匹???」

無事に産まれなかった子も含めると6匹。大家族だ。しかしモモさん、ここで終わらないところがこの子の凄さ。お昼までにあと2匹産んだのだ。残念なことに1匹は死産で、モモがいくら舐めても、私が身体を擦って羊水をふき取っても産声を上げなかった。

無事に産まれた4匹。桃の子だから、という理由だけで果物の名前になった。バナナ、イチゴ、ミカン、スイカ。ミカンとスイカは産まれるところを見ていたからわかるが、バナナとイチゴ、どちらがモモに振り回されていた子なのか、定かではない。出産が嬉しい結果だけではなかったこともあり、私は二度とブリードしないことにした。そして産まれた4匹はあまりの可愛さに一匹も手放すことが考えられず、我が家は総勢8匹の大家族となった。

こうしてフルーティーズは誕生した。麻酔の事故で亡くなったスイカをのぞけば、フルーティーズ3匹はすでに10歳。今も元気にじゃれあっている仲良し兄弟である。

PIC00004.jpg







2006⁄08⁄02 01:37 カテゴリー:フルーティーズ comment(0) trackback(0)
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